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  東中野氏「南京攻略戦の真実」 ゆう 2003/08/09 08:56:08  (修正3回)

東中野氏「南京攻略戦の真実」 返事を書く ノートメニュー
ゆう <pmyqfxtjon> 2003/08/09 08:56:08 ** この記事は3回修正されてます
まだお読みでない方のために、一読しての「感想」を報告します。


この本は、「偕行文庫室長」が出してきた「第六師団」兵士の手記、原稿用紙1900枚の「転戦実話・南京編」上下から、東中野氏がピックアップして文庫本一冊分の分量にまとめたものです。


こういう資料は、できれば、一切の「編集」なし、「省略」なしで、生のまま見たいところです。

しかし氏は、残念なことに、読み物として面白くするためでしょうか、原典の順番を無視して「テーマ別」に編集してしまっています。また、「旧かなづかい」をすべて「新かなづかい」に直してしまったことはまあいいとしても、「明らかな日付の間違い」を勝手に訂正するなど(一応そのまま掲載して、「注記」で訂正すべきところでしょう)、「編集」の姿勢も気になります。

東中野氏ではなく、「偕行社」の編集で読みたかったですね。


とはいうものの、この本の内容は、私の本棚に多数(でもないか)ある「郷土部隊公式戦史」もののひとつとして見れば、それなりに貴重なものです。本の帯の「発見!「虐殺論争」に終止符か!?」という笑えるキャプション(「公式戦史」がそんな材料に使えるわけがない。「?」が正直だ)、東中野氏のアホなコメントを読み飛ばせば、結構興味深い。

なにしろ、「モーゼル」を持って「徴発」に出かける軍曹は出てくるし(P63)、(おそらくは)13日に安全区の上海路に侵入してしまった23連隊兵士の話も出てくる(P125)。私のHPの美味しい材料です(笑)。



さて、東中野氏のアホなコメントの例です。


<東京裁判で南京「虐殺」を証言したベイツでさえ、東京のアメリカ大使館から詳細な情報収集のため一九三八年四月南京にやってきたキャーボット・コーヴィル武官にたいして、南京「虐殺」を持ち出していなかった。「私たちは英米では事実と見解の自由な表明に慣れている」というのが彼の信念であったにもかかわらず、彼は実名のときは何も述べなかったのである。>(P18)

おいおい、読んでいない人を騙してはだめじゃないか。「南京事件資料集1 アメリカ関係資料編」より、「カボット・コヴィルの南京旅行記」を引用します。

<金陵大学のM・S・ベイツ博士とスマイス博士、ともに博士号を持つ両者が南京大使館を訪れ、アリソン・エスピーと私とで夕食を共にした。お互いに日本の情勢に関心をもつ我々は、夜を徹して詳しい情報の交換をした。二人は戦争開始半年後の日本の経済に関する私の報告を読んでおり、私はこの報告にないその後の経過を口頭で補足した。

私は二人の南京での一連の経験を話し合ったが、これらはアリソンの全報告を十分に網羅し、さらに個人の経験が加味されて話をもりあげた。

(中略)

秩序と規律正しい日本軍、私利私欲のない軍制当局という伝説は、中国人民の心を深くえぐりとったアトロシティーズや過ちによって、台無しとなったので、日本側の支配は中国人にとって何ら意味を成さないことに中国人自身が気づくであろうこと、そして、彼らの悲痛な思いは、日本軍を追い出すまで不断の攻撃となって続くだろうことを、ベイツとスマイス両者は確信している。>
(P112)


ベイツらは、「アトロシティーズ」の存在を前提として、「南京での一連の経験」を話しています。この資料から、どうしてベイツが「南京「虐殺」を持ち出していなかった」と断言できるのか、よくわからん。



もう一つ。「徴発」についてです。

<他方、南京戦の四ヶ月前の昭和十二年八月、北支に上陸して間もない浜崎上等兵は、兄宛の手紙に、「一汁一菜ことごとく日本軍は代価を払います」と記している。従って、本章に、南京戦の途中、不注意で徴発した兵隊が、「所属連隊、中隊から官等級、氏名まで書きとめられ、陸軍刑法によって処罰すると言われ・・・震え上がり、・・・泣き縋ってあやまりました」という話が出てくるのも当然であった。>(P231)

これを読むと、「代価」を払わずに「徴発」しようとしたので「処罰する」と言われた、というように錯覚します。へえ、そんな話があるの、と興味を惹かれて読んでみると・・・。

<青浦に夕方着いたときです。何かお菜を探しに行こうと思いましたが、思い止まって炊事をしていますと、戦友Kが鶏がいるというのです。それではと行きますと、破壊された廃屋の隣に一軒少しもいたんでいないのがあります。中に入ってみますと、なるほどいるいる、しかもトヤ(鳥屋)(ゆう注.ここは、「注.鳥屋」と、せめて「注」の字を入れてほしい)の中に入っているのです。これはご丁寧にと、何の考えもなく十五、六羽いたのを一羽だけ残して絞め殺し、思わぬ獲物に戦友たちの喜ぶ顔を描きつつ、帰ろうとしますと、そこへ少佐の方が入ってこられました。パッタリ(ゆう注.「ばったり」ではなく「ぱったり」だが、原文通り)出逢ってしまったのです。

少佐殿が、私の手にブラ下げた鶏にチラと眼をそそがれたと思うと、われ鐘のような声で、
「この封印がわからんか」

いやもう、一ぺんに足がすくんでしまいました。さっきは気もつきませんでしたが、見るとちゃんと憲兵隊の封印が貼ってある。

「自分が破ったんではありません」
と言い訳しても聞かるればこそ、刀の鐺でいやというほど叩かれて怒られました。つくづく情けなくなってしまいました。>(P234)

「憲兵隊」が「封印」したところから「徴発」したから、怒られたんだろうが。



「反日撹乱工作隊」については・・・。

<安全地帯に中国軍将校が潜伏していたことを裏づける手記が出てくる。第三章の「南京城内 敵の自動車を取り逃がした失敗」である。中国軍の中国軍の高級将校が最後まで安全地帯に潜伏していたが、わざわざ安全地帯に残って何をしていたのであろうか。「掠奪、煽動、強姦に携わっていた」という新聞記事が残っている。これはさらに考えてみなければならない。>(P155)

これまた、随分と控えめなことで(笑)。

なお、上の文を読むと、これは「占領後しばらくたってからの出来事なのだろう」と錯覚しますが、実は、占領当日、「12月13日」の出来事だったようです。明らかな「印象操作」です。

  「徴発」について 渡辺 2003/08/09 14:54:59  (修正1回)
  東中野氏「南京攻略戦の真実」買ったぞ。 タラリ 2003/08/09 20:07:20 
  │└私も買いました ゆう 2003/08/11 04:40:03 
  「どろんこの兵」より ゆう 2003/08/14 18:45:46  (修正3回)
  │├確かにひどい文章ですね K−K 2003/08/14 23:30:27 
  │├すみません、正確に引用します。 ゆう 2003/08/15 19:53:21  (修正1回)
  ││└今日気がついたのですが・・・ ゆう 2003/08/16 15:13:13 
  ││ └出版された「1937南京攻略戦の真実」で... ja2047 2003/08/16 20:12:13 
  │└ついでに・・・ ゆう 2003/08/18 22:00:48 
  歩兵第二十三聯隊戦記 ゆう 2003/08/15 09:29:50 
  │└纏足(P210) 熊猫 2003/08/29 21:11:26 
  │ ├いや、実は・・・ ゆう 2003/08/29 21:56:41  (修正2回)
  │ ├纏足の記述を見たときは、私も「おー、こん... ja2047 2003/08/30 05:46:42 
  │ └纏足の目撃証言 熊猫 2003/09/20 21:11:12 
  │  └田川市では、中国人の強制連行があったんで... 熊猫 2003/10/18 15:21:44 
  東中野氏「南京攻略戦の真実」やっと買いま... 熊猫 2003/08/15 22:23:01 
  │└近所の本屋さんに注文していて、今日やっと... K−K 2003/08/16 00:39:23 
  好鉄不打釘,好人不当兵。 熊猫 2003/08/29 21:51:17 
   └しかしこの本・・・ ゆう 2003/08/29 22:06:02 
    └はっきり言って勉強してません! 熊猫 2003/08/30 14:51:42  (修正2回)

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