スマイス報告はいい線?
この板では、久しぶりにresを受けます。いつも、投稿がどのくらい読まれているか、どう読まれているかわからないので、励みになります。
また、季刊『中帰連』の連載は興味深く読ませていただきました。 大変な力作で北村稔の妄想を暴いてあまりあります。
>1万2000人と、4200人の違いは、調査の当初には「拉致」を考慮していなかったので、そういう調査項目がなかったことや、一家が全滅あるいは壊滅状態(他の家族に身を寄せた場合は調査対象外)の場合を考えると、ひどい違いだとは思いません。
(1)当初、拉致の記載場所がなかったなど、調査票の不具合は当然あります。おそらく、しばらく調査員が廻って最初の報告をしたときには、すぐに状況の欄に記載するということが決められたのではないでしょうか。
ただし、拉致・死亡が過小の申告数しか得られなかったのは調査票の問題ではありません。なぜなら、市民が過少に申告をしたのは男性の拉致についてだけではなく、負傷、死亡、強姦、女性の拉致、幼児の死亡などのすべてにおいてです。これは被害家族の心理からの理由が最大のものでしょう。
>スマイスやベイツが都市部で(軍民合わせて)約4万という数字をあげているのは、スマイス報告のいう都市部の範囲に限ると、埋葬記録と整合性があるように思われます。
(2)スマイスが紅卍字会などの埋葬報告をもとに挙げた1万2000人は南京残留市民の元家族であった市民だけでしょうか。そういう人も含まれるでしょうし、ずっと城外郷区にいた市民もいるでしょうし、あるいは南京市外から逃れてきた農民もいるかもしれません。
また、南京残留市民の元家族であった市民はこの1万2000人中にすべて含まれるとも言えません。「便衣兵摘出」によって拉致された市民の多くは下関でも多く殺害されており、彼らの遺体は埋葬されることなく、揚子江に投棄されています。
1万2000人というのは【都市部】での市民の埋葬者数であり、南京残留市民から、すなわち【都市部】から失われた4000人という数とはそもそも比較・対照すべきものではありません。
(3)また、一家が全滅した場合は当然スマイス調査の対象外になるのは当然でしたが、城内において一家全滅したという場合は少なく、ほとんど考慮しなくてもいいものと思います。「破壊された家族」となり、他の家族に身を寄せた場合はその家族の元の構成員の死亡を調査出来るように調査表・調査方法を設計しておくべきだったでしょう。
>「一戸約三.九人となり平時より約一.二人が減少していることが分かった。単純に計算すれば、難民の家族から七万人以上が平時より減少して」いる。《中帰連24号pp96》 (4)比較すべきは難民の家族から減少した7万人と南京残留市民から失われた【4000人】(より適当なのは死亡3250人、拉致4200人を合わせた7400人)であると思われます。
7万人と7400人の差は余りにも大きく、スマイス調査が「いい線」を行っていたとは私にはどうしても思えません。
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