遅レスですが・・・
やっと少し時間ができましたので(笑)。
私は、この「発表」に対する外国人記者の報道姿勢は、ごく自然なものだと思います。
これは交戦国の一方の側の発表です。「中立国」の記者であれば、「発表」には、「事実」と同時に、一定の「プロパガンダ」が含まれている可能性は、当然考えるでしょう(「崩れゆく支那」などを読むと、アベンドはかなり日本寄りの人物であったようですが)。しかも、「発表」の細かい内容を検証する術を、彼らは持たない。
とすれば、彼らは、「日本軍の発表によると・・・」という「客観報道」に徹せざるをえないでしょう。アベンドの記事も、「チャイナプレス」の記事も、そのような構成をとっていると思います。
我々がこの記事から汲み取れるのは、「日本軍がこのような発表を行った」という事実だけです。「外国人記者」が報道したからといって、それは発表の「真実性」の保証には全くならない(断定できるのは、せいぜい、「外国人記者が、全くありえないことではないと考えていた」という程度でしょう)。日本軍発表の「真実性」は、他の資料で検証せざるをえません。
個別の内容にいきましょう。この「発表」のポイントは、「中国人将校二三名、下士官五四名、兵士一四九八名」の摘発と、「某大使館のそばの防空壕からの大量の隠匿兵器の発見」です。
「摘発」自体は、事実でしょう。「佐々木到一手記」の、「此日(1月5日)迄に城内より摘出せし敗兵約二千」、あるいは、「飯沼日記」の「憲兵は南京難民区域或は外国大使館に潜伏しある不逞徒を捕へつつあり。保安隊長、八十八副師長等主なる者なり」(1月4日)と対応します。
ただし、彼らが単なる「逃亡者」だったのか、あるいは日本軍の背後を撹乱しようとする「ゲリラ」だったのかは、判然としません。「ゲリラ活動」の信頼できる資料がほとんどない以上、私はその大半が前者であった可能性が高いと思いますが・・・。
また、「摘発された「人数」の中に、ある程度の「誤認逮捕」があった可能性も否定できません。「強姦に携わった」云々の「お笑い」は無視します。
「某大使館のそばの防空壕からの大量の隠匿兵器」の方は、私が見る限り、他の資料に見あたりません。「第七聯隊」の「鹵獲兵器」(当然、「隠匿兵器」ばかりではない。「遺棄兵器」もかなりあったはず)の一部である、という可能性が考えられますが、記者会見の目玉になるほどの「事件」が、「戦闘詳報」にも「日記」にもないのは、不自然な気がします。
こちらの方は、十分な裏付けが得られない、ということで、括弧に入れて考えざるをえないでしょう。
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