「しーほぁん ちょんくお」さんへ
>で、その団体がどういう関係の人たちなのか、それも「番人」に聞いてみない >とわかりません。「親戚等」というのは「番人」の述べたものであって、日本 >側はそれが事実であると確認したわけではありません。だから「〜という事と >す」にかかる主語は「米国のみは」なんですよ。 >「アメリカ側が言うには」という意味で述べられている文章なんですよ。
無茶苦茶な解釈ですね。 件の飯沼日記を解釈してみましょう。
■『今日午後ソ連大使館焼く、此処は日本兵決して入り込まさりし所なれば証拠隠滅のため自ら焼きたるにあらすやと思わる。』
この文章において、誰が大使館を焼いたのかが書いていません。しかし、「証拠隠滅」をしなければならない事情があることを書いており、何の「証拠隠滅」かといえば、略奪などの不法な目的で進入した痕跡以外に考えられません。
そうすると、当時、日本兵の進入が禁止されている(=日本兵の決して入り込まない)外国大使館で略奪等を行い、その証拠を隠滅しなければならないという立場にあるのは、禁止を犯した日本兵であると考えるのが妥当でしょう。
つまり、飯沼少将は、大使館を焼いた人物が日本兵であると思っていたことが、判明します。
■『他の列国公館は日本兵の入り込みたる疑いあるも番人より中国軍隊の仕業なりとの一札を取り置けり。』
ここで、飯沼少将は、ソ連大使館以外の外国公館に日本兵が入り込んだ疑い(略奪など不法な目的の進入)があることと、各公館の「番人」から「入り込んだのは中国兵士である」という内容の一筆を取ってあることを述べています。
さて、どうして「日本兵の入り込みたる疑い」があったのに、「番人」から「中国軍隊の仕業なり」という一筆を取ったのでしょうか?もちろん、これは言い訳をするためだと考えるのが妥当でしょう。
■『唯米国のみは四囲の状勢巳むを得ざるも当時番人の親戚等五、六十人入り込み居たる関係上敗残兵ありとの噂に依り進入したるも米大使館と判り直に引き上けたりと云ふこととす。』
さて、問題の箇所です。
この文章で言う「唯米国のみは四囲の状勢巳むを得ざるも」というところですが、この「四囲の状勢」とは、もちろん、飯沼日記12月29日に書いてある福井書記官の持ってきたアメリカ人の手紙のことを指していると考えるべきでしょう。 ---- 引用 ---- 米大使館使用支那人の言に依れは二十三日日本兵来り支那人の持物を掠奪し且館員の居室等を荒し扉を剣にて突き刺したりとか 独大使館にては軸物を掠奪せりとかにて米人より領事宛の手紙も置き行きたり。 ---- 終わり ---- つまり、このアメリカ大使館の案件に関しては、すでにアメリカ人から手紙にて指摘されている事実があるので、「番人」から「中国軍隊の仕業なり」という一筆を取って誤魔化せるものではないという事情があるわけです。これが「四囲の状勢巳むを得ざる」ことに当たります。
ここまで来れば後は簡単なことです。 すでに、日本兵が大使館に侵入した事実自体は誤魔化しのきかないことなので、進入した口実として「敗残兵ありとの噂」を挙げて、その噂の為に侵入したのだけれど「米大使館と判り直に引き上けた」と言うことにする(「と云ふこととす」)、という言い訳の腹案を書いている訳です。
「しーほぁん ちょんくお」さんの >「アメリカ側が言うには」という意味で述べられている文章なんですよ。 という主張は、文章理解としても、論理的にもおかしいといえるでしょう。
>ゆうさんはたまたま人が大勢集まった時を狙った犯行(口実作りのために)だと >思いますか?いえ、略奪だけならむしろ人が少ない時の方が狙いやすいと思いま >すよ。 >ならば日本兵が大使館に立ち入ったのは金品ではなく、その「人の集まり」が目 >標という事になるのではありませんか?
何を言いたいのか解りませんが・・・・。 人が大勢居ようが居まいが、禁止されている大使館への進入を行った兵士にとって、あまり関係ないことでしょう。 もちろん、大使館への侵入の目的が掃蕩であった可能性もありますが、そのことを示す資料は存在せず、飯沼少将の認識からすれば略奪であったということになります。 そもそも、軍紀に沿った部隊行動としての敗残兵摘出でしたら、大使館に侵入するようなことはしないはずです。なぜならば、大使館進入は如何なる場合でも認められないからです。そのような不法行為を犯す「目的」を、飯沼少将が略奪だと思ったのは妥当なことでしょう。
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